(引用:「司法書士制度150周年」日本司法書士連合会ホームページ:https://www.shiho-shoshi.or.jp)
司法書士とは?
突然ですが、皆様は「司法書士」とはどんなお仕事かご存知でしょうか。
司法書士とは国家資格であり、専門的な法律知識に基づき、不動産(土地、建物)の登記、商業・法人の(会社設立、役員変更等)登記の申請、裁判所・検察庁・法務局等に提出する書類の作成等、幅広い業務を通じて、私たちの「権利と財産」を守ってくれる、私たちにとても身近な法律家です。
現在、日本でおよそ2万人の司法書士が活躍しています。(伊藤塾HPを参照)
どこの大学で学んで司法書士になったのか
では、そんな司法書士たちはどこの大学で学び、司法書士として必要となる知識を身につけたのでしょうか。
実は、法曹となるための試験である司法試験においては、毎年合格者がどこの法科大学院の卒業生なのか、数字を毎年公表しているのですが、これは、どこの法科大学院が司法試験の合格率が良いのか競わせているため、このような仕組みになっているのです。
もっとも、「司法書士試験」は、学歴などに関係なく誰であっても受験できることから、合格者の出身校がどこなのか、どこの大学の出身なのか公表されていません。
そこで今回は、司法書士はどこの大学の出身者が多いのか、勝手に調査してみました。
調査方法
Googleを用いて「司法書士事務所」というキーワードを検索し、その検索結果における上位500位以内に表示された司法書士事務所の司法書士の出身大学を調査する。
(出身校を公表していない事務所は、調査結果から除く)
調査結果
それでは調査結果の発表です!
順位 | 大学名 | 人数 | 割合 |
1 | 早稲田大学 | 18 | 11.8% |
2 | 中央大学 | 14 | 9.2% |
3 | 明治大学 | 12 | 7.8% |
4 | 慶應義塾大学 | 9 | 5.9% |
4 | 立命館大学 | 9 | 5.9% |
6 | 神戸大学 | 6 | 3.9% |
6 | 同志社大学 | 6 | 3.9% |
8 | 関西大学 | 5 | 3.3% |
8 | 広島大学 | 5 | 3.3% |
10 | 立教大学 | 4 | 2.6% |
10 | 上智大学 | 4 | 2.6% |
10 | 九州大学 | 4 | 2.6% |
13 | 日本大学 | 3 | 2.0% |
13 | 西南学院大学 | 3 | 2.0% |
13 | 法政大学 | 3 | 2.0% |
13 | 京都大学 | 3 | 2.0% |
13 | 関西学院大学 | 3 | 2.0% |
18 | 東洋大学 | 2 | 1.3% |
18 | 熊本大学 | 2 | 1.3% |
18 | 大阪市立大学 | 2 | 1.3% |
18 | 青山学院大学 | 2 | 1.3% |
18 | 千葉大学 | 2 | 1.3% |
18 | 大阪大学 | 2 | 1.3% |
18 | 北海道大学 | 2 | 1.3% |
18 | 駒沢大学 | 2 | 1.3% |
26 | 横浜国立大学 | 1 | 0.7% |
26 | 名城大学 | 1 | 0.7% |
26 | 東京工芸大学 | 1 | 0.7% |
26 | 清和大学 | 1 | 0.7% |
26 | 東海大学 | 1 | 0.7% |
26 | 成蹊大学 | 1 | 0.7% |
26 | 鹿児島大学 | 1 | 0.7% |
26 | 福岡大学 | 1 | 0.7% |
26 | 近畿大学 | 1 | 0.7% |
26 | 岡山大学 | 1 | 0.7% |
26 | 横浜市立大学 | 1 | 0.7% |
26 | 京都女子大学 | 1 | 0.7% |
26 | 文教大学 | 1 | 0.7% |
との結果になりました。
やはり司法書士は高学歴が非常に多いようです。
もっとも、グーグルの検索データは日常的に変動があることなどから、実際の数値と誤差がある可能性がございますので、正確性を担保するものではないことをご了承ください。
学部は圧倒的に「法学部」が多い
今回調査した方々の中で、全体のおよそ70パーセントほどの司法書士の方が法学部の出身であることも判明しました。
やはり、司法書士を目指すにはレベルの高い大学の法学部を目指すのが良いのかもしれませんね。
司法書士を目指す皆様の学校選びの参考になればとても幸いです。
司法書士の年収はやっぱり高い?
司法書士の平均年収は、その実績や勤務先、地方なのか都心部かによって大きな幅があることが特徴です。
また、独立・開業しているのか、事務所に所属しているのか、そしてその事務所が小規模な事務所か大規模な事務所かでも、大きく年収は変わります。日本司法書士会連合会の「司法書士実態調査」から集計した結果では、平均年収は約681万円です。
さらに、年齢別の年収も調べてみました。
20代の場合
20代の司法書士の場合は、290万~480万円程度となっています。どうしても20代は経験が少ないことから、年収は低い傾向にあります。
しかしながら、司法書士資格を取得後にすぐに独立されている、いわゆる「即独」の方であればこの金額を超えている可能性がありますね。
30代の場合
30代の場合は、450万~560万円程度になります。30代になると経験もあるので、年収は少しずつ高くなっていく傾向にあるようです。
40代の場合
40代の場合は、510万~710万円程度です。40代になるとベテランの領域となり、年収額もそれに付随した金額になります。
50代の場合
50代の場合は、650万~760万円程度になります。50代ともなると、高収入と呼ばれる年収になることがわかります。
女性の司法書士の年収は?
司法書士は男性だけでなく、女性の方非常に多い職種です。女性の司法書士の年収は男性の司法書士と同じくらいの年収となっています。努力次第では好年収を得ることも可能です。
実は女性の方が司法書士に向いている!?
男性よりも、女性の方が司法書士に向いている面もあります。司法書士に相談しにやってくる顧客の中には、女性に相談したいという人もたくさんいらっしゃいます。
離婚や借金といったデリケートな問題では、男性には話しづらい内容もありますよね。
そんなとき、女性の司法書士がいることで安心する人は少なくありません。
また、女性ならではの細やかな心配りや相手の立場に立ったコミュニケーションは、営業に活かすこともできるでしょう。
- 参考:日本司法書士会連合会の司法書士実態調査(https://www.shiho-shoshi.or.jp/cms/wp-content/uploads/2019/12/dc126f7cffa47b96f0b38e8fcf2a83fe.pdf)
司法書士を目指そう!
司法書士の業務は、書類作成や申請代理業務などが中心となりますから、仕事は地味に見えるかもしれません。
しかしながら、取り扱う内容は不動産や会社運営、遺言書、権利、財産など極めて重要なものが多く、しかもミスなく手続きを進めるのが当然と思われる大変厳しい仕事です。
司法書士は、専門知識を用いて市民と国の橋渡しとなり、クライアントの大切なお金や財産を守る、とても素敵な職業です。